コーチングについて

陽明学でいうところの性善説では、人間の中には、誰にでも、善の部分(良心)と利己的・悪(私心)の部分、この2つがある、人間は可能であれば良心で生きていきたいと願っている。しかし、時と場合によって、ヒトは、良心だけでは生ききれない、そういう弱さ(私心)がある存在、それが人であると考えられます。

また、アメリカの心理学者であるエドワード・デシとリチャード・ライアンは自己決定理論の中で『人は生まれながらにして好奇心や探求心を持ち,活動的で創造的であるが,人を取り巻く環境や状況次第でそのような本性は強められたり,弱められたりする』と言っています。

コーチングでも以下の前提を大事にしてセッションを行っています。

・人はもともと創造力と才知にあふれており、決して無力で弱々しく、頼りない存在ではない

・人はつねに全力を尽くし、その持てる可能性を余すところなく発揮したいという願いを持っている

・たとえどんな状況にあっても、人はその中に必ず可能性を見出し、自ら選択していく力を持っている


<語ることが自己変容のはじまり>

あなたの語る物語の中にコーチである私も参加しながら,双方で好奇心を持って対話を重ねることによって新しい物語は作られていくのだと思います。語りながら思わず出た言葉から,「私はこんなことを考えていたのだ」ということを確認することもあるし,聞き手の反応をみる中で,自分の意見や気持ちが何となく修正され,語られながら変わっていったりもします。自分で自分の陥っている状態を知ることによって,問題を解消したり,乗り越えるきっかけをつかむということがあります。

語ることによって物語の形が変わるわけです。ですから,人前で発表する機会がたまたま与えられたことによって,自分の過去を編集しながら語ることによってその人の自己が変容していくことも起こりえるのだと思います。

その結果、本来ご自身のありたい姿、解決したい課題に向けて自らの決断で行動を起こす。これは社会に自分を無理やり合わせるのではなく、自らの生き方、自らの在り方のために社会を変えるために生きることに繋がるのではないでしょうか。

『人はありのままの自分でいられるとき、そして全人格をかけて仕事をするとき、もっともよい仕事ができる』ともいいます。

自分らしく過ごす、自分らしく生きる、そのためには自分を知ること。

自分の思いを一緒に探しましょう!