心理的安全性のつくりかた

心理的安全性のつくりかた (石井 遼介著)に出会いました。

これは、コーチングの場の作り方にも通じる話なので、ご紹介したいと思います。

チームの心理的安全性とは、一言でいうと「メンバー同士が健全に意見を戦わせ、生産的でよい仕事をすることに力を注げるチーム・職場のこと」です。

日本の組織では、「話しやすさ・助け合い・挑戦・新奇歓迎」の4つの因子があるとき、心理的安全性が感じられるという。しかし、チームの一人一人が率直に意見を言い安全だと感じる、一見普通の状況を作るのは実は難しい。

そもそも、非安全なチームとは

―だれのせい?うまくいく?など…罰を与えるチームだという。

「指示したことしかやらない」と嘆くのではなく、組織・チームの背負った歴史や文脈に応じて、あるいはアプローチする個々人の性質に応じて、しなやかにチームの中の行動を活性化できる「心理的柔軟なリーダーシップ」が大事だという。

心理的柔軟性のポイントとして次の3点を挙げています。

1.変えられないものを受け入れる

2.大切なことへ向かい変えられるものに取り組む

3.マインドフルに取り組む

「何でも意見を言ってもいいよ」というだけでは、何も変わらない。

組織風土は個人の行動の蓄積によって築かれていく「チームの歴史」そのもの。

作られてしまった歴史は、何かのタイミングで塗り替えることができるので、そこで一人一人のリーダーシップが試され、心理的安全性をつくるための個人と集団としての柔軟性、行動分析による把握と変革が大切だと言っています。

人が何か「行動」するとき、必ず「きっかけ」があります。

暑いと思ったら空調をつけるような「きっかけ」です。

行動した結果「みかえり」があり、その「みかえり」が行動した本人にとって嬉しいものであれば行動は繰り返されるし、もしかしたらもっとブラッシュアップされた行動をしていきます。

反対に、もし「みかえり」が罰だったとしたら、行動を繰り返さなくなります。

もし意に沿わない行動だったとしても、適切なフィードバックを返しましょう!

そうしていかないと萎縮して何も言わないチームになるのが目に見えています。

心理的安全性は、「心」なので「共通価値観」と「組織風土」を構築することで提案や報告を進んでしたくなる「心理的安全性の高い組織」を目指したいものですね。